「いも・くり・かぼちゃ」といわれる秋の味覚。
さつまいもがおいしい季節になりました。
一方で、「さつまいもは炭水化物が多いから太りそう」と気になる人もいるのではないでしょうか。
韓国のダイエット法として「コグマダイエット(さつまいもダイエット)」が話題になったこともあり、さつまいも=ダイエット向きというイメージを持っている人もいるかもしれません。
では、実際のところさつまいもは太りやすい食品なのでしょうか?
管理栄養士の視点から、さつまいもの栄養や、ごはんとの違い、ダイエット中に食べるときの量・食べ方を見ていきます。
さつまいもは太る?カロリーと栄養をチェック
まずは栄養成分を見てみましょう。
文部科学省の「日本食品標準成分表」によると、皮つき・生のさつまいも100gあたりの栄養成分は以下のとおりです。
| 栄養素 | 100g |
|---|---|
| エネルギー | 127kcal |
| たんぱく質 | 0.9g |
| 脂質 | 0.5g |
| 炭水化物 | 33.1g |
| 食物繊維 | 2.8g |
| カリウム | 380mg |
| ビタミンC | 25mg |
この数字を見ると、確かにさつまいもは炭水化物を多く含んでいることがわかります。
そのため、さつまいもをたくさん食べれば、当然エネルギーの摂りすぎにつながる可能性があります。
ただし、ここで「炭水化物が多い=ダイエット中は食べないほうがいい」と考える必要はありません。
さつまいもが太るかどうかを考えるときは、「さつまいもそのものが太る食品なのか」だけではなく、どのくらい食べるのか、何と置き換えるのか、どのように食事へ取り入れるのかまで含めて考えることが大切です。
さつまいもが「ダイエット向き」と言われる理由
炭水化物だけじゃない!食物繊維が含まれている
先ほどの表にもあるように、皮つき・生のさつまいもは、100gあたり2.8gの食物繊維を含んでいます。
食物繊維は、便通を整えたり、食後の血糖値の上昇を緩やかにしたりする働きがあり、健康的な食生活に欠かせない栄養素です。
ビタミンやミネラルも含まれている
ビタミンCはコラーゲンの生成に関わり、カリウムは体内の塩分バランスを保つのに役立つ栄養素です。
先ほどの表にもあるように、皮つき・生のさつまいも100gあたりでは、ビタミンCが25mg、カリウムが380mg含まれています。
つまり、さつまいもは炭水化物を含みながら、食物繊維やビタミン、ミネラルなども摂れる食品なのです。
さつまいもとごはん、どっちが太りやすい?
「さつまいもは甘いから、ごはんより太りやすそう」と思う人もいるかもしれません。
文部科学省の「日本食品標準成分表」によると、100gあたりのエネルギーは、皮つき・生のさつまいもが127kcal、炊いたごはんが156kcalです。
実際には、ごはんよりさつまいもの方がエネルギーは低めです。
この事実だけを見ると、「じゃあ、さつまいものほうがダイエットに向いている」と思うかもしれません。
ただし、実際の食事では、100gという同じ重さだけで考えないことも大切です。
なぜなら、さつまいもは調理すると水分量が変わるため、生の状態と蒸したり焼いたりした状態では、100gあたりの栄養成分も変わるからです。
焼き芋・蒸し芋・干し芋、どれがいい?
| 栄養素 | 焼き芋 | 蒸し芋 | 干し芋 |
|---|---|---|---|
| エネルギー | 151kcal | 131kcal | 277kcal |
| たんぱく質 | 1.4g | 1.2g | 3.1g |
| 水分 | 58.1g | 65.6g | 22.2g |
| 炭水化物 | 39g | 31.9g | 71.9g |
| 食物繊維 | 4.5g | 2.3g | 8.2g |
焼き芋

焼き芋は加熱によって水分が減るため、エネルギーは生のさつまいもより高くなります。
甘みが強く、そのまま食べやすいので、気づかないうちに量が増えないように意識しましょう。
蒸し芋

蒸し芋は、さつまいもの水分を比較的保ちやすい調理方法です。
主食の代わりにするなど、普段の食事にも取り入れやすいでしょう。
干し芋

干し芋は水分が少ない分、100gあたりのエネルギーや炭水化物が多くなります。
食物繊維も多く含まれていますが、少ない量でもエネルギーを摂りやすいため、食べる量には注意しましょう。
結局、どれを選べばいい?
焼き芋・蒸し芋・干し芋のどれが「一番ダイエット向き」と決まっているわけではありません。
普段の食事なら蒸し芋、おやつなら焼き芋や干し芋など、食べる場面に合わせて選んでみるのもよいでしょう。
さつまいもは皮ごと食べた方がいい?栄養はある?
さつまいもは、皮ごと食べられる食品です。
皮にも食物繊維が含まれている
皮ごと食べられる場合は、一緒に食べることで、皮に含まれる栄養素も一緒に摂ることができます。
特に焼き芋や蒸し芋なら、皮ごと食べやすいので、よく洗ってそのまま食べるのもおすすめです。
ただし、皮を食べなければ栄養が摂れないというわけではありません。
食感が苦手だったり、料理によって取り除きたい場合は、無理に食べる必要はありません。
さつまいもを食べるなら、たんぱく質と組み合わせて
さつまいもには、炭水化物や食物繊維、ビタミンC、カリウムなどが含まれていますが、たんぱく質は多くありません。
そのため、食事として食べるなら、肉・魚・卵・大豆製品などのたんぱく質を含む食品と組み合わせると、食事全体の栄養バランスを整えやすくなります。
例えば、
- さつまいも+焼き魚
- さつまいも+鶏肉のおかず
- さつまいも+卵料理
など、普段の食事に取り入れることができます。
さつまいもだけで食事を済ませるのではなく、ほかの食品と組み合わせることを意識してるみましょう。
まとめ|さつまいもは食べ方と量を意識して楽しもう
さつまいもは炭水化物や食物繊維、ビタミンC、カリウムなど様々な栄養が含まれています。
ダイエット中に取り入れる場合は、「さつまいもだから太らない」「甘いから太る」と単純に考えるのではなく、食べる量や食事の中での取り入れ方を意識することが大切です。
ごはんなどの主食と置き換えたり、肉・魚・卵・大豆製品などと組み合わせたりしながら、自分の食事量に合わせて取り入れてみましょう。
秋のおいしいさつまいもを、量と食べ方を意識しながら楽しんでみてください。

